- AI基盤
【AI活用】このエラーログってどういう意味??

・商用工事を実際にする前に事前に装置状態の確認を行う必要がある
商用工事をする前に、今から作業をする装置の直前の状態確認して問題がなければ、工事を実施するのが通例。
具体的な手順としては、直近数週間~数カ月分で変なエラーログが残っていないか確認する工程があります。
もし装置が故障していた場合、工事やる前に作業をストップすることができ、故障修理等の対応が可能になる。
これは工事起因でトラブルや不具合が発生したわけではないという証拠にもなり、重要な作業工程の1つである。
・商用装置で出ているエラーってどういう意味?
エラーログの内容が特に問題なければ、そのまま工事続行が可能なのだが、Cisco装置などは公式コミュニティサイト等で比較的エラーログの意味合いを質問しあっていたりと情報がたくさんあるのが見受けられると思います。
しかし、ネットワーク機器は多種多様なメーカー様がいて、全メーカーが一覧でエラーログを公開しているわけでもなく、また公式のコミュニティサイトがあるわけでもありません。
工事経験歴が長い人(以降、ベテランと表記する)であれば、過去のエラーログのノウハウ蓄積があるので、判断もしやすいと思いますが、チーム内にベテランが健在の間は問題ないでしょうが、ベテラン当日不在であったりした場合やチームから離業になったりすると、残ったメンバだけでは判断が付かず、工事が止まるリスクも懸念事項として残ると思います。
もちろん、業務引継ぎ等は実施されますが、知識を100%丸々コピーということは不可能ですよね。
・そこで第一のとっかかりとして、AI技術を活用してみようと考えました。
実際に出ているログを張り付けるだけで、ハード的な故障なのか、ソフト的な故障なのかが判断でき、さらにはログの説明をしつつ、今すぐ対応が必要なものなのか、エラーログとして挙がっているだけで商用工事を止めるほどのレベルではないのかを判断できるようになるのではないか?と思い立ち、実際に生成AIを作ってみました。


それでは、実際にチャットを開始してみましょう。
・まずは、自社の生成AIアプリに下記の内容を記載して、作業ログも張り付けてみる。
show logコマンドを投入したら、下記のログが出てたから解説してと聞いてみた。
Jun 26 13:17:33.843: {1/LP}: %NPALD-3-CAD_ERR: CAD: Port=3 bad SFP EEPROM Check code for Base ID Fields, lc_get_sfp_info failed
Jun 26 13:17:33.930: {1/LP}: %NPALD-3-CAD_ERR: CAD: Port=3 bad SFP EEPROM Check code for Base ID Fields, lc_get_sfp_info failed
Jun 26 13:17:34.111: {1/LP}: %NPALD-3-CAD_ERR: CAD: Port=3 bad SFP EEPROM Check code for Base ID Fields, lc_get_sfp_thresholds failed
Jun 26 13:17:47.197: {1/LP}: %NPALD-3-CAD_ERR: CAD: Port=3 bad SFP EEPROM Check code for Base ID Fields, lc_get_sfp_thresholds failed
Jun 26 13:17:47.197: {1/LP}: %NPALD-3-CAD_ERR: CAD: dsl_msg_handler: Port 3: Unsuccessful driver handling for fid=54
Jun 26 13:17:47.284: {1/LP}: %NPALD-3-CAD_ERR: CAD: Port=3 bad SFP EEPROM Check code for Base ID Fields, lc_get_sfp_info failed
Jun 26 13:17:47.284: {1/LP}: %NPALD-3-CAD_ERR: CAD: dsl_msg_handler: Port 3: SfpPortGetRealTimeDiag failed, no device
Jun 26 13:17:47.284: {1/LP}: %NPALD-3-CAD_ERR: CAD: dsl_msg_handler: Port 3: Unsuccessful driver handling for fid=55
Jun 26 13:17:47.546: {1/LP}: %NPALD-3-CAD_ERR: CAD: Port=3 bad SFP EEPROM Check code for Base ID Fields, lc_get_sfp_thresholds failed
Jun 26 13:17:47.546: {1/LP}: %NPALD-3-CAD_ERR: CAD: dsl_msg_handler: Port 3: Unsuccessful driver handling for fid=54"
エラーログ解析くんの返信は…。
ログの概要
- エラー内容:
Port=3 bad SFP EEPROM
→ ポート3のSFPモジュール(光トランシーバー)のEEPROM(設定情報などを記憶している部分)でエラーが発生しています。 - 詳細:
- 「lc_get_sfp_info failed」や「lc_get_sfp_thresholds failed」
→ SFPの情報取得やしきい値情報の取得に失敗しています。 - 「Unsuccessful driver handling」「SfpPortGetRealTimeDiag failed, no device」
→ ドライバ(機器を動かすソフト)が正常に動作しなかった、またはSFPデバイス自体が認識できていません。
- 「lc_get_sfp_info failed」や「lc_get_sfp_thresholds failed」
このログから分かること
- このエラーは「無視してよいもの」ではありません。
- SFPモジュール自体の故障、または正しく装着されていない可能性があります。
- ポート3が正常に通信できていない状態です。
今後の対応
- SFPモジュールの抜き差し
一度抜いて、再度しっかり装着し直してください。 - SFPモジュール交換
抜き差しで直らない場合は、別の正常なSFPと交換してみてください。 - メーカー問い合わせ
それでもエラーが続く場合や、装置自体に他の異常も見られる場合は、機器メーカーへ問い合わせが必要です。
まとめ
- このログは「故障対応が必要」な内容です。
- 応急対応(抜き差し・交換)で直らない場合は、早めにメーカーへ相談してください。
他にも気になるログや、現場での状況(通信断が発生しているなど)があれば、教えていただければさらに詳しくアドバイスできます!
ベテラン技術者がいなくても、次にどのような行動をとればいいのかを判断することができるようになる。
もちろん返答してくれた答えが100%正しいかを見極める必要性はあると思いますが、エラーログ出ているけど、そもそも意味が分からない、重要度が分からない、どうしたらいいのか分からないという状態からは一歩前へ進むことができると思います。
学習型タイプであれば、検索すればするほど整合性も上がり、初心者でも切り分け作業ができる未来が見えてくるのではないでしょうか。